相続税以外にも税金がかかる?登録免許税とは
1 登録免許税について
皆様は、登録免許税をご存じでしょうか。
相続の場面においては、相続税や贈与税についてはよく聞くところかとは思いますが、意外と聞き馴染みがないのが、登録免許税です。
登録免許税とは、簡単に言うと、不動産などの登記や登録の際にかかる税金です。
そのため、必ずしも相続の場面でだけ出てくるものではありませんが、相続において、不動産を取得するといった場面でも、問題となってきます。
2 相続登記の登録免許税の計算方法
相続人が不動産を取得したケースでは、不動産の登録免許税は、基本的には、
不動産の価格 × 4/1000(0.4%)
によって計算されます。
そのため、地価の高い場所の土地を取得する際には、他の地域よりも高い登録免許税が発生する場合があります。
3 相続登記の登録免許税の免税措置
しかし、登録免許税については、次の二つのケースに該当する場合、免税措置を利用することができる場合があります。
1つは、数次相続の場合です。
例えば、Aさんが亡くなり、不動産をBさんが取得し、その後Bさんが相続登記をする前に亡くなってしまい、Cさんがその不動産を相続により取得したような場合です。
この場合には、Bさんの相続登記に関する登録免許税は免除されます。
そのため、このケースでは、Cさんは自分がBさんから取得した分についての登録免許税だけを払えば良いということになるのです。
もう1つは、相続登記をする不動産の価額が100万円以下である場合です。
この場合にも、登録免許税の免税措置を利用することができる場合があります。
これらの免税措置については、令和3年度や令和4年度の税制改革によって拡充されてきています。
詳しくは、法務局のサイトにも記載されていますので、そちらもご参照いただければと思います。
参考リンク:法務局・相続登記の登録免許税の免税措置について
相続に際しては、法律だけでなく、税に関しても様々な問題が生じることがあります。
相続に関してご相談いただく際には、税金面も含めたサポートを受けられるところに相談されることをおすすめいたします。